HIVスクリーニングで陽性が出た話
こんにちは。
今日は前々から書こうと思っていたHIVスクリーニングで陽性が出て大騒ぎしたときの話です。
結論を先に出してしまいますが、詳しく検査をした結果、「擬陽性」ということが判明し、事なきを得ました。
ですが、病院で最終的に擬陽性だということが判明するまで、
両親にすら相談できず、とても不安な日々を過ごしていた。
インターネットで調べても小難しい検査についての説明ばかりで、
いまいち分からなかったので、こんな自分の体験が
同じような状況になってしまった人のためになれたらいいなと思い、
時系列で記事にしてみました。
ことのはじまり
それは、結婚を間近に控えたある日のこと。
自宅の近所にあるレディースクリニックにブライダルチェックを受けることになりました。
ブライダルチェックは、結婚を控えている女性を対象に感染症や子宮の検査を行う婦人科検診のことです。
私はもともと生理不順があり、生理痛もひどかったため、何か婦人科系の病気があるかもしれないと思っていたのですが、なかなか仕事をしながら婦人科に通うことができず見て見ぬふりをしていました。
ですが結婚してから何か発覚しては、相手に申し訳ないと思い、結婚前にチェックしてもらおうとブライダルチェックを受けることにしました。
そこで検査項目の中にあったのが
HIV検査 です。
他の感染症と一緒に血液を採取して検査します。
その時は、婦人科系の病気のほうを心配していたので、
子宮や卵巣に病気がないといいなーとくらいにしか考えていませんでした。
2週間後、検査結果を聞きにレディースクリニックに行ったところ
神妙な面持ちで先生と看護師さんが待ち構えていました。
そして告げられ、見せられたのが
こちら
え?陽性??
我が目を疑いました。
頭が真っ白になりました。
理解できないまま固まっている私に次に見せられたのが
こちら
なんだこれ??WB法???
よくわからないけど
一つだけ+があって判定保留??
先生はあまり検査について詳しくないのか、
説明は殆どしてくれず…
「すぐにエイズ治療拠点病院で詳しく調べてきなさい」
の一点張り。
紹介状を書いてもらい、次の日にその病院に行くことになりました。
病院からの帰り道、もう何も考えられませんでした。
検査結果の陽性の文字が頭の中をぐるぐると回って
いっそのこと、どこか遠くに。
どこか一人になれるところに行きたくなりました。
夜も眠れず、検査結果の用紙をみては、
インターネットで調べてみたり、その繰り返しでした。
エイズ治療拠点病院へ
エイズ治療拠点病院と聞くと、なんだか閉鎖された隔離病棟みたいで怖いですが、実際は普通の総合病院でした。
詳しく知りたいかたはウィキペディアへリンクを貼っておいたのでみてください。
私は自転車で行けるところにちょうどこのエイズ治療拠点病院があったので、そこに行くことにしました。
普通の総合病院なので朝から混んでいました。
初診なので受付に書類を出すときにどのように言えばいいのかとても不安になりました。
周りに人がたくさんいる中で、「HIV検査で陽性だったので検査しに来ました」
なんて言えません。
とりあえず紹介状と検査結果の書類を出して、「詳しく検査してもらうために来ました」と言いました。
その時は周りの目が怖かったです。もし詳しく検査して陽性になってしまったら、いままでのように生活できるのだろうか、と。そして予定していた結婚を断るべきだとも考えていました。
専門の先生の診察
診察室に入るまでとても長く感じました。かなり緊張していたと思います。
先生はもう定年を超えてるんじゃないかというくらい高齢のおじいちゃん先生。
のんびりした感じで、目を見て「今日はどうしましたか?」と。
少し緊張がほぐれました。私はブライダルチェックを受けたこと、そしてその中に入っていた検査項目の中にHIV検査があり、そこでスクリーニング陽性、次のWB法で判定保留が出たことを書類を見せながら伝えました。
先生は書類を見ると、にっこり笑いました。
「たぶん、問題ないよ。念のためRNA定量という血液検査をしてみよう。何もないって結果がわかったほうが安心するでしょう?
それに、若いのにブライダルチェックできちんと検査するとは、偉いね」
今まで診察してくれた医者の中で一番優しい先生だったと思います。
年配だったから余計に安心したのかもしれません。
その日はRNA定量という検査をするために血液を採って終わりました。
検査結果が出るまでは不安でしたが、少しだけ気分がラクになりました。
RNA定量検査結果を聞きに
数週間後、病院に行き、おじいちゃん先生から結果を聞きました。
あいかわらずにこやかに迎えてくれる先生。
「検査した結果、大丈夫だったよ」と。
よかった。本当によかった。
「検査結果も紙であったほうが安心するよね。印刷するから待っててね」
おじいちゃん先生、慣れないPCでプリントスクリーンしてくれました。
それがこちらです
なので身体の中にHIVの遺伝子が無ければHIVは陰性であると確定することができます。
ようやく、終わりました。
私の場合は
ブライダルチェックHIV検査→スクリーニング陽性→
→WB(ウエスタンブロット)法判定保留→RNA定量検出せず→陰性
こうゆう流れで診断が下されました。
最後に
HIVスクリーニング検査結果が陽性になったことで、かなり不安になりました。
しかし、きちんと検査することで擬陽性だったことがわかりました。
スクリーニングで擬陽性が出ることは、陽性の人を見逃さないためには仕方のないことです。
ですが、最初の検診のレディースクリニックの先生がもう少しうまく説明してくれていればこんなにも不安な日々を過ごすことはなかったはずです。
この記事を読んでもらうことで、少しでも同じような状況になった人の参考になれば幸いです。